創業にあたって性別・年齢を問わず多くの方が直面する問題として、「自己資金が不足している」「事業が失敗したときのリスクが大きい」などが挙げられます。
公的金融機関である日本政策金融公庫には、創業を志す方を対象とした様々な融資制度があります。その中から、特に注目度の高い「新創業融資制度」についてご紹介いたします。
創業時に利用できる融資制度
日本政策金融公庫において創業時でも利用できる主な融資制度は以下のとおりです。
制度融資名 |
融資の対象となる方 |
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新規開業資金 |
次のいずれかに該当する方 1.現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する方 (1)現在お勤めの企業に継続して6年以上お勤めの方 (2)現在お勤めしている企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方 2.大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める方 3.技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める方 4.雇用の創出を伴う事業を始める方 5.1〜4のいずれかを満たして事業を始めた方で、事業開始後おおむね7年以内の方 |
女性、若者/シニア 起業家資金 |
女性または30歳未満か55歳以上の方であって、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方 |
再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金) |
新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方で、次のすべてに該当する方 1.廃業歴等のある方 2.廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込み等がある方 3.廃業の理由・事情がやむを得ないものである方(無許可営業の摘発など違法行為による廃業でない方) |
上記融資制度のほか、食料品小売業・製造小売業または花き小売業の方は「食品貸付」などを、生活衛生関係の事業を営む方は「生活衛生貸付」などを利用することが可能です。
新創業融資制度
新創業融資制度は、日本政策金融公庫で扱う各融資制度(もちろん上記の3つの融資制度も含まれます。)を利用する場合に適用される特例措置をいいます。
運転資金1,500万円を含む、最大3,000万円が原則として無担保・無保証で借りられる新創業融資制度は、これから起業する方や、事業を開始したばかりの方にとって非常に魅力的な融資制度です。また、売上や利益の実績がなくても、創業時に必要な資金の10分の1以上を自己資金として保有していれば融資審査の対象となり、審査期間も申請から1ヶ月半ほどとされていることから、早期の創業にも配慮されたものとなっています。
なお、創業融資制度は原則として無担保・無保証の融資制度であるため、他の融資制度に比べて金利が若干高く設定(2015年1月時点で年1.65%〜年2.8%)されていますが、それでも良心的な金利設定になっているといえるでしょう。